暗号資産の世界、本当に目まぐるしいですよね!次々出てくる新しい技術やトレンド、追いかけるだけでも大変です。
今回のニュースレターでは、そんな激動の中で特に注目すべき 3つの大きな動き、
・「イーサリアムの進化」
・「機関投資家の本格参入(ビットコイン争奪戦?)」
・「新しいトークンモデルの光と影」
について、深掘りしていきます。
この3つを読み解けば、2025年以降の未来が少しクリアになるのではと思います。
あまり難しく考えず、リラックスして読んでみてください。
NON HUMANマガジンでは、未来にワクワクできるようなお話をお届けしていきます。
イーサリアム、巨大戦艦の針路変更〜『Pivot』戦略の真意と未来
まずはイーサリアム の話から。
最近、イーサリアムが大きな転換点「Pivot(ピボット)」を迎えている、という話をよく聞きます。ガス代が高い、開発が遅い、競合(Solanaとか)が強い…といった課題に対応するためですね。
海外のポッドキャストなんかでは、「今後18ヶ月でL1性能を 10倍 に!」なんて威勢のいい話も出ていました。ただ、僕が情報をチェックした限りでは、少し 現実とはズレ があるようです。
次期アップデート「Fusaka」でガス上限を 約4倍 にするテストは提案されていますが、「10倍」はもっと長期的な目標みたいですわ。巨大プロジェクトならではの、理想と現実のギャップが見えますね。僕たちユーザーは、公式情報を冷静に見守る姿勢が大事そうですな。
じゃあ、本当に「Pivot」してるの?
僕の見立てでは、イエス です。
それは技術的なスピードアップだけでなく、組織と戦略 の面で顕著です。
2025年初頭の イーサリアム財団(EF)のリーダーシップ刷新 が大きい。技術畑出身の共同エグゼクティブ・ディレクターが就任し、EFが 短期・中期的な成果(UX向上やスケーリング問題解決)により注力する姿勢を明確にしました。一方で、創設者ヴィタリック・ブテリンは、より 長期的でラディカルな研究 に集中できる体制に。
これは、「短期的な競争力維持」 と 「長期的な技術的優位性の確保」 という二兎を追う、巧みな戦略だと僕は見ています。
L1強化とL2連携の両輪
スケーリング戦略もこの二正面作戦です。
ヴィタリックが言うように、L1のスケーリング は、検閲耐性や万が一の際の資産保護(マス・エグジット)のために重要。だからL1自体の性能向上は続けます。
でも現実は、多数の L2(レイヤー2) に資産や活動が分散し、使いにくい面もある。2025年4月時点で約60のL2に合計 700億ドル 近い資産がロックされていますが、これがバラバラ。
そこで鍵になるのが、L2間の連携強化 です。ユーザーが「意図(Intent)」を伝えるだけで最適なクロスチェーン取引ができる 「Open Intents Framework」 や ERC-7683標準。
そして、共通基盤(OP Stack)でL2群を繋ぐOptimismの 「Superchain」 構想(既にL2トランザクションの 60% 超を占める)。
未来のイーサリアムは、強固な L1 と、シームレスに連携する活発な L2群 という、両輪で走る姿を目指している。このバランスが、Pivot成功の鍵ですね。
競争と期待
もちろん、Solanaのような競合は強力です。
でもイーサリアムの強みは、巨大な L2エコシステム と 100万超のバリデーター が支える分散性です。
コミュニティには開発速度への不満も根強く、EF新体制は「小さな成功を積み重ねて信頼回復」を目指しているようです。ただ、計画されている技術は複雑で、実装には時間がかかるかも。巨大コミュニティをまとめ、一貫したメッセージを発信する難しさも相変わらずです。
結論として、イーサリアムの「Pivot」は方向性としては正しい。
でも、その 実行力とコミュニティの結束 が今、まさに問われている感じですね。計画を実行し、僕たちが体感できる改善を実現できるか、ですね。
機関投資家、本気モード突入?〜『MicroStrategyクローン』の隆盛と潜むリスク
次は、機関投資家の本気度がうかがえる動き。「MicroStrategy(MSTR)クローン」の登場です。
MSTR社は、CEOマイケル・セイラー氏の下、事業収益や借入金でひたすら ビットコイン(BTC)を買い集める 戦略で大成功。今や 50万BTC以上 を保有し、株価もBTCに連動する「代理投資先」となっています。
この成功を見て、「うちも!うちも!」と追随する企業が出てきました。
大物プレイヤー 21.co Capital
特に注目は、大手金融機関Canter Fitzgerald、Tether、SoftBankが設立した 「21.co Capital」。CEOは著名ビットコイナーのJack Mallers氏。SPAC上場で企業価値は 約36億ドル。
面白いのは、MSTRと違い 「本業」を持たないことです。
ほぼBTC購入・保有と関連サービスに特化する 「ピュアプレイ」 型なんですよねー。業績指標もユニークで、BPS(1株あたりBTC保有量) などを使う徹底ぶりです。初期保有 4.2万BTC 超、さらに 約6億ドル 近い資金で追加購入予定と、規模も本気度もすごいですよ。
日本やアルトコインにも波及
この動きは世界中に広がっています。
Metaplanet(日本)
「アジアのMicroStrategy」とも呼ばれ、BTC保有を急拡大中(2025年4月末時点で 5,000BTC )年末までに1万BTCを目指しています。日本の低金利を活かした ゼロクーポン債 で資金調達するなど、独自の動きが光っている。Solana Focused Clones
Solana(SOL) をターゲットにする企業もいます。Upexiは 1億ドル を調達しSOL中心戦略へ。JanoverもSOLを購入。
企業が暗号資産を財務戦略に組み込むトレンドが、BTCからアルトコインへ、米国からアジア(特に日本)へと広がっているのは明らかですね。
潜むリスクは?
ただ、この戦略……結構リスキーだなぁと僕は見ています。
レバレッジリスク
多くが 借金 で暗号資産を買っていて、価格下落時のダメージが大きい。事業持続性リスク (ピュアプレイ型)
本業がないため、価格下落への 耐久力が低いですね。貸付市場の限界リスク (特にアルトコイン)
アルトコイン担保の借金は、貸せるお金に限りがあり、クローンが増えると 「自己共食い」 に陥るかも。MSTRの成功は先行者利益が大きい、という分析は鋭いです。ガバナンスリスク (SPAC)
SPAC上場では 内部関係者が支配権を握り やすく、一般株主にはリスク。
市場への影響
クローンの登場は、買い需要 を生み、大物プレイヤー参入 による信頼性向上というポジティブな面もあります。
一方で、「MSTRプレミアム」の希薄化 や、SoftBankのような投資家の動きを 「市場過熱のサイン?」 と見る向きも。
特にアルトコイン版クローン成功には カリスマ的リーダー が不可欠、という指摘や、Metaplanetのような 日本特有の文脈 も考慮すべき点です。
結論として、MSTRクローンは暗号資産が金融市場に組み込まれる新段階を示唆しますが、その戦略は 大きなリスク を伴います。これが市場の成熟かバブルの兆候か、注意深く見守る必要がありそうです。
『Content Coin』は未来か、あだ花か?〜Zora、pump.fun、そして世代間の壁
最後は、新しいトークンモデル「Content Coin(コンテンツコイン)」を巡る熱狂と混乱。特にZora(ゾラ)の動きが話題です。
Zoraは、ユーザーが投稿した画像やテキストなどの コンテンツを簡単に「Coin」にして売買できる プラットフォームに進化。ファンがクリエイターを支援したり、投機したりできる、いわば 「コンテンツ版ミームコイン」 です。
$ZORAトークンローンチの波紋
Zora自体は成長していましたが、2025年4月のネイティブトークン $ZORA ローンチが 大批判 を浴びました。
問題は、総供給量の 45% がチーム・投資家向けなのに、「トークンは 純粋に楽しみのため」と説明したこと。「投資家だけ楽しんでるんじゃないの?」という皮肉も飛び出す始末。コミュニティの 不信感 を招きました。過去のVC評価額より低いローンチ時評価額も疑問視されました。トークンローンチにおける コミュニケーションの難しさ を示す事例ですね。
Baseとの連携と「just coin it」騒動
Zoraが展開するL2「Base」の責任者が「just coin it」キャンペーンを推進したことも混乱を招きました。扇情的な表現が別のミームコインの乱高下を引き起こし、批判が集中。影響力あるプラットフォームや個人の発言が持つリスクと責任を露呈したんです。
Zora vs pump.fun 〜洗練か、カオスか?
Zoraは「高尚ぶったミームコイン」なんて揶揄されます。
対照的なのが、Solanaで人気の 「pump.fun」。誰でも 超簡単・低コスト でミームコインを作れ、投機マネーが集まればDEXに自動上場される、まさに カオスなプラットフォーム です。
Zoraの洗練されたUIと、pump.funの剥き出しの投機性。興味深いのは、pump.funが 自身のトークンなしに手数料収入で大成功 している点。プロダクト自体の価値とトークン戦略の 整合性 がいかに重要かを示しています。
世代間の壁?ミレニアル vs Gen Z
この対比から、「世代間ギャップ」 も議論になったりしています。
「Content Coinは 30代以上のミレニアル世代 のもの。Z世代 は『くだらない』と見ている」という手痛い指摘もあります。Zoraの洗練さが、Z世代には 古臭く 感じるのでは?というわけですね。
確かにデータを見ると、暗号資産所有率ではZ世代がミレニアル世代を上回り、pump.funユーザーも若い。彼らは情報収集の方法も違う。
ただ、「お金を持っているのはミレニアル」という現実や、「プラットフォームが成功すれば 新しいコンテンツ が生まれ、世代を超える」という期待もあります。
この議論は、暗号資産アプリが 世代の文化や感性 とどう向き合うか、という普遍的な課題。最新トレンドを追うだけでなく、過去の成功体験に固執するのでもなく、世代を超えて響く普遍的な価値を提供することが、結局は大事なんだと僕は思っています。
結論:未来への羅針盤〜暗号資産の今と、その先にあるもの
さて、今回は「イーサリアムの進化」「機関投資家の本格参入」「Content Coinの光と影」を見てきました。
イーサリアム は課題に直面しつつも、L1/L2両輪で「Pivot」を目指す。実行力が鍵。
機関投資家 はMSTRクローン戦略で本格参入。期待とリスクが交錯。日本の動きも注目。
Content Coin (Zora) は新たな可能性と課題を提示。世代間の感性の違いも浮き彫りに。
見えてくるのは、暗号資産の世界がまだ 「投機と実用」「理想と現実」の間で揺れ動いている ということ。その中で、未来への道筋を探っている段階です。
日本人の僕らとしては……
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